中学校の部活動は必須で、スポーツか文化系か、かならずどこかに属さなければならなかった。私は勉学に支障がでると困ると思い、文科系(写真、文芸など)にしようと思っていたが、高校進学の為にはスポーツ部が望ましいというのもあって、楽なスポーツ部、弓道部に決めた。とまあ、弓道を選んだのはこんないい加減な理由からなのだ。
弓道は最初筋トレから始まる(私の中学校の弓道部の話)。腹筋、背筋、腕立て伏せがメインだが、こんなに毎日筋トレをしていたのでは勉学に差し支えると文句を言いながらやっていた。しばらくすると弓を引くようなり、それからは筋トレは一切しなくてよかった。要するに楽になってくるわけだ。ただし、弓がただ引けるだけではだめで、射形(矢を射るときの姿勢)がきちんとしていなければならない。そのため、一通りできるようになった後は、一つ一つの動作を洗練していく必要があるのだ。
最初はさぼりがちで、私は新入生の中で一番へたっぴであった。ところが、そんなへたくそが、一番最初の大会(町民選手権大会)で、初めて矢が的に当たったのである。しかも真ん中に。このときは皆驚いていた。2年生になり、友人の誘いもあって、町の弓道場に通うようになってから少しずつ上達していった。すると当たりも安定してくるようになる。すると大会の団体戦にも出してもらえるようになる。こういった感じで、最初は楽に楽にという考えから始まったものが、中間期末試験中で部活がないときに、早く部活に行きたいなぁと思うまでになった。
級は4級から一気に一級を受けて合格。その後初段(中学3年)を取得。この時点で二段の射ができていたと言われたが、その後の昇段審査は受けていない。高校にも弓道部があったのだが、経験者が少なく、私は大会にだけ出場するといういいかげんな態度で臨んでいて、そのうちやらなくなってしまった。日本に帰国して、機会があればまた弓道を始めたいと思う。
弓道は相手がいない武道だ。そのため自分と向き合うことが多くなる。試合の団体戦は、団体戦と言いつつも、個人の成績で個人戦も同時に行われることもあり、悪く言えば自分だけできればいいというような考えに陥ることもある。そのためだろうか、誰かと協力してひとつのことをやるというのが私は少し苦手な気がする。1から10まで全部自分でやりたいと思ってしまう。人にはまかせられない。これはこれでいいのだが、ある程度の協調性は必要だということは分かっている。